第6章 歓迎の宴
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部屋に戻ったあと三成くんが城内を案内してくれた。そのまま宴のために広間に来たんだけど…。
三成くんがお茶を淹れようと慣れた手つきでお茶をぶちまけ、それを秀吉さんが掃除している。私の向かいでは家康さんが唐辛子を料理に容赦なく振りかけ、その隣では光秀さんがすべての料理を丼にごちゃまぜにして、それを見た政宗が盛大なため息をつき、それらを見ている信長様は上座で楽しそうにお酒を飲んでいる。
隣でご飯を食べていたルナもびっくりしている…ような気がする。この状況は…。
るる「カオスだ…。」
呆然としていると政宗がやって来た。
政宗「るる、食ってるか?」
るる「う、うん。」
政宗「嘘つけ。全然食ってないじゃねーか。腹減ってないのか?」
るる「減ってるけど…。いつもこんな感じなの?」
さっきからちっとも変わってない状況の広間を見渡す。
政宗「そうだな。宴じゃないときもそうだ。」
るる「そうなんだ…。」
政宗「こいつらのことは気にせずたくさん食え。」
るる「うん。…この煮物すごく美味しいね。」
具材によく味が染みてる…!
政宗「だろ?俺が作ったからな。」
るる「そうなの?!」
なんか意外…。
政宗の料理を堪能していると秀吉さんがやって来た。
秀吉「るる、食ってるか?」
政宗にも同じこと言われた…。
るる「はい、頂いてます。」
秀吉「…悪かったな。」
るる「え?」
秀吉「お前にあんなことがあったなんて知らなかったからな。」
光秀「それに小娘には人を騙す才能がないくらい純粋だと分かったからな。」
光秀さんもやって来た。
るる「…光秀さん、それ褒めてますか?」
なんかバカにされたような…?