第4章 タイムスリップ?!
??「信長様!お怪我は?!」
信長「秀吉か。大事ない。賊は取り逃したがな。」
秀吉「そうでしたか…。」
また仕掛け人が増えた!!何人出てくるの?!そうだ、燃えていた本能寺はどうなったの?あ、火が消えてる…。これも作り物かな?やっぱりドラマの撮影での演出か事故だったのかな…。
ぼーっと考えながら会話を聞いていると秀吉役が私がいることに気づいた。
秀吉「何者だお前は!まさか信長様を暗殺しようとした奴か?!」
るる「え?!違います!!」
キャリーバッグの中でルナがますます暴れる。
秀吉「その持っているものは何だ!」
信長「その娘はるるといって俺の命の恩人だ。その箱は…きゃりーばっぐといって猫が入っている。」
秀吉「…は?きゃりー…ばっぐ…?」
光秀「お前が信長様を助けたと…?見たところただの華奢な小娘だが…。」
秀吉「─光秀、どうしてお前がここにいる。」
光秀「お前の方こそどうした。京にいるとは聞いてないが?」
秀吉「信長様暗殺の報を耳にして飛んで来た。だが…。お前まで京へ向かったという報告は俺は受けていない。」
光秀「何が言いたい?」
秀吉「後ろ暗いところがないと信長様に誓えるか?」
2人は静かにお互いを見据え、急に空気が張り詰める。
そうか、秀吉役は光秀役が信長役を襲った犯人だと疑ってるんだ…!
光秀「後ろ暗いところがない人間なんてこの乱世にいるのか?」
秀吉「はぐらかすな。いい加減腹の底をさらせ。」
秀吉役が怒りのこもった目で光秀役を
見つめ、腰の刀の柄(つか)に手をかける。
秀吉「万が一、信長様に手をかけようとしたのがお前なら容赦しない。」
秀吉役が刀を抜き、光秀役に向ける。
これは演技でもやばい気がする!秀吉役も本当に怒ってるみたいだし…!
気づくと私は声をあげていた。
るる「あの!その人じゃないと思います…!」
秀吉・光秀「…は?」
るる「えっと…。信長様を襲った人影を見ましたけど、着物の形が違ってました…。」
秀吉「口を出すな。…るるとか言ったな。あとでお前がなんの目論みで信長様に近づいたか確かめる。」