第4章 - アメリカからの転入 -
瑠依side
- ピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ・・・カチッ
朝5時、いつも通り目覚ましの音で目が覚める。
見慣れない天井だからか、ボーっとしてしまう・・・大変、大変。
今日から学校だっていうのに、遅刻なんて最悪だ。
ベッドから出てキッチンに立つ。
自分の弁当をつくるついでに、由莉の弁当と朝ごはんをつくる。
これが私の日課。
音楽を聴きながらつくっていると、由莉の部屋の目覚ましが鳴る。
6時、由莉が起きてきた。朝ごはんをすませ、7時35分に家を出る。
電車に乗って2駅、8時には学園に着いた。
門を通ると、見慣れない顔だからか、髪色が明るいからか、
周りの生徒の視線が痛い。
あえて言っておくが、私は断じて可愛いわけではない。
かといって、そこまでブスではないと思うが・・・。
話を戻そう。アメリカにいたころは金髪が当たり前だと思っていた私達。
日本に初めて来たときはびっくりした。なんておとなしい国なんだ、と。
だんだん見慣れて、黒髪をおとなしいと思わなくなった。
それと同時に、この国で金髪はだめだと思い、髪色を直したが、
まだ明るかったようだ・・・。
そんなことを思いながら、学園長室に向かった。
学園長は優しそうな女性で、すぐに私たちを気に入ってくれた。
担任は坂木という女の先生で、明るく気の合う人だった。
ちなみに、この人は新人教師、いろんな意味で人気ものらしい・・・。