第6章 - パニック -
瑠依side
静かな夜、あたりに恐怖におびえたような悲鳴が響いた。
「イヤアアアアァァァァ!!!」
勿論のことながら、私の耳にも悲鳴が聞こえ、ハッとして飛び起きた。
由莉の悲鳴!
自分の部屋を飛び出し、由莉の部屋へ
ドアを開けると、由莉はベッドの上で震えていた。
私は駆け寄って、由莉を抱き締めた。
由莉はよくこうやって、急にパニックを起こす。
この時の由莉は、昼間の由莉と大違いだ。
《落ち着こうか》
って、少しでも早くおさまるように由莉の背中をポンポンと叩いた。
こうやって2人で支えあって、お互いの傷をなめ合っている。
私でも思い出したくないことはあるからね。
由莉がうとうとしてくると横にさせ、布団をかけた。
そして私も自室に入り、眠りについた。