第8章 重たいので…
*
「あ、おかえり~。」
それから5分後にコウちゃんは帰ってきた。
「あの女の子、どうしたんですか?」
「…」
彼は何も言わず、私の後ろに座り抱きしめた。
「!…」
「…菜月。」
「…?はい…。」
「……好き。」
「…」
「…」
「……え?」
沈黙が訪れたあと…気の抜けた一文字が出てしまった…。
「…俺と付き合うか…?」
「プッ…!」
「フフフッ…。」
イチさんとシュウさんがクスクスと笑っていた。
「…ふふっ…。」
思わず私も笑ってしまった。
「…なんで笑った…?」
背中に押し付けている彼の額が熱い。きっと頬も赤いんだろう…。
「い…いや…!ふふっ…!」(上から目線…かつ初めて言われた好きって言葉…可愛い…。)
「へ、返事は…?」
「…私でよければ、ぜひお付き合いしてください。」
「…ん。」
「はははっ!!おめでとうコウちゃん!上から目線な告白…だねっ…!クククッ…!!」
「おめでとうございます…!…フフッ…。」
2人にも祝福され、なんとか恋人同士になることになった。出会った頃と少し変わっており、彼は少し子供っぽくなっていた。