第7章 不可能
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まともに生活できるまで3ヶ月ほどかかった。3ヶ月経っても歩くのには時間がかかるし、手も使いづらいのでやれることは限られている。出来ないことは紘太さんが全てやってくれた。
「…」(ここにきて…もう約4ヶ月も経ったんだ…。)
テレビをボーッと見ながら思った。病院で見てもらったわけではないので、完治するのも遅いだろう。
「菜月。」
「!…」
「ん…。」
「あ、ありがとう…。」
3ヶ月経って変わったこと。名前を呼ぶときは、さん付けで呼んでいるけど、敬語を使わなくなった。
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「喋るのにも体力使うし、別に俺なんかに敬語使わなくていいし。」
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そして、頭を撫でるくらいのスキンシップで、抱かれることがなくなった。
「…」
淹れてくれたコーヒーを飲み、またテレビを鑑賞した。
「…なんか気になんの?」
「えっ…あ…ううん……。」
「…ん。」
太ももに巻いてある包帯を取り換えてくれた。
「…」(あれ……ピアス…増えてる……刺青も…。)
腕にしか入っていなかった刺青が首筋に入っていた。