• テキストサイズ

彼が異常ですが怖いので何も言いません。

第7章 不可能


目が覚めて5分ほど経過した時だった。部屋に誰かが入ってきた。顔をあげるのも傷に響くので誰が来たのかわからなかった。



「…目…覚めたか?」

「!…」


顔を覗き込んできたのは紘太さんだった。彼の顔を見るのが…怖い……。


「…」



彼は、椅子をベッドの近くに寄せて座った。



「……シュウに…初めて怒鳴られた。」

「…え…?」

「……出血が多すぎて、このままだと死ぬ。って…。」

「!…」(じゃあ…この傷を治療してくれたのは…シュウさん…。)

「……悪かった…。」

「え…。」

「その……やりすぎた…。」

「っ…やりすぎたなんてレベルじゃないです!!動かなくなっちゃったらどうするんですか!!」

「!…」

「もうやだぁ……こんなことになるなら殺してくれた方がマシです…。紘太さんは私のこと好きなんじゃないんですか!?だったらなんで傷つけたりするんですか!」


ベッドに横になったまま怒鳴った。もうこの体じゃ死んだ方がマシ。だったら言いたいことを全部言ってから死ぬ方が良かった。
/ 162ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp