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彼が異常ですが怖いので何も言いません。

第7章 不可能


*


家に着くとすぐに別室へ連れて行かれた。



「ご…ごめんなさ…っ…。」



彼は何も言わず、ベッドに付いていた手錠を私の両手首にかけた。



「!…」



手錠は2つあり、1つは私の両手首に…もう1つは付いている手錠とベッドの柵に付けた。



「っ…。」(もう…逃げられない…。)

「…俺が言ったこと…忘れた…?」

「!……わ…忘れてないです…。」

「…じゃあなんで?」

「っ…それは…」

「あぁ…殺されてぇの?」

「!…」


彼は机の上に置いてあったナイフを持ち、私の首元に当てた。



「っ…。」



チクリと痛みが走り、胸元に血が垂れた。



「なぁ…聞いてんだけど。」

「っ…あぁあぁっ!!」



太ももが熱を帯びて熱い…。突き刺さる刃物と垂れる血液…。



「俺…ちゃんと忠告したよな…?」



机の上の煙草を取り、火を付けて言った。



「ふーっ……こんな足、もういらねぇか?」

「っ…やっ…やだ…っ…!」



痛くて苦しい……涙で頬が濡れて視界がぼやける…。
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