第7章 不可能
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家に着くとすぐに別室へ連れて行かれた。
「ご…ごめんなさ…っ…。」
彼は何も言わず、ベッドに付いていた手錠を私の両手首にかけた。
「!…」
手錠は2つあり、1つは私の両手首に…もう1つは付いている手錠とベッドの柵に付けた。
「っ…。」(もう…逃げられない…。)
「…俺が言ったこと…忘れた…?」
「!……わ…忘れてないです…。」
「…じゃあなんで?」
「っ…それは…」
「あぁ…殺されてぇの?」
「!…」
彼は机の上に置いてあったナイフを持ち、私の首元に当てた。
「っ…。」
チクリと痛みが走り、胸元に血が垂れた。
「なぁ…聞いてんだけど。」
「っ…あぁあぁっ!!」
太ももが熱を帯びて熱い…。突き刺さる刃物と垂れる血液…。
「俺…ちゃんと忠告したよな…?」
机の上の煙草を取り、火を付けて言った。
「ふーっ……こんな足、もういらねぇか?」
「っ…やっ…やだ…っ…!」
痛くて苦しい……涙で頬が濡れて視界がぼやける…。