第6章 関係
「拷問はシュウちゃんの役目だからなぁ~。だったら殺したかったなぁ~。」
「!…拷問って…。」
「じゃあまずは小指からですね。」
「んんんっ…!!」
喋れない彼はうなることしかできなかった。
「あ、こんなところにネールハンマーが。」
「!…」(もしかして……。)
「せ~の…!」
イチさんがそう言うと、ニコリと微笑み、シュウさんが彼の小指めがけてネールハンマーで殴った。
「んんんんぐっ…!!!」
「!…」
小指からは出血が…。
「次は薬指ですね。」
「はい、せ~の!」
「あああぁぁぁっ…!!!」
「…なんで勝手に人の物に手出した?」
紘太さんが彼の横にしゃがみ、布を取った。
「っ…ぁ…あぁ…っ…。」
「早く話してくださいよ。」
「あああぁぁあっ!!!」
「っ…!」
さっきよりも大きな声が部屋に響いた。
「はぁ…っ…ぁあ……き…綺麗…で……彼女に…近づけば…っ…東雲さんっ…と…お近づきに…なれるかな…って…っ…。」
「…まわりくどいことしますね。」
「あぁぁああああっ!!!!」
左手で出血していない指は親指だけになった。