第5章 貴方に優しく他人に冷たく…
*
ゲームが終わったのは2時過ぎだった。
「負けたああ~!!!!」
どうやら10回戦もやったらしく、イチさんの完敗。紘太さんは1位だったらしい。
「相変わらず、イチは弱いですね。」
「うるさーい!!」
「…」(仲…良いんだ…。)
2人を見つめていると横から手が伸びて来て頭を撫でられた。
「!…」
「…腹減った。」
「あ…作ってきます…。」
私は立ち上がりキッチンへ。
「あら、コウちゃんご飯?」
「ん。」
「俺も食べたい!」
「帰りますよ。」
「え~!今日はお仕事終わったからいいじゃんん!」
「ダメです。コウさんにご迷惑が」
「ねえぇ!いいよね!?コウちゃんん!」
「…」
紘太さんは何も言わない。
「…イチ、お仕置きされたいですか?」
「!…」
周一郎さんのその一言でイチさんの口が閉じた。
「帰りますよ。」
*
2人が帰った後、紘太さんに聞いたら教えてくれた。2人は同居しているらしい。そして……お付き合いをしているのだとか……。
浮気性のイチさんは毎晩周一郎さんに抱かれているらしい…。
「…」(す、凄い…人達……。)