第4章 恐ろしさ
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彼は玄関の掃除をして、私はテレビを付けてニュースを見ていた。
「…」(お腹減った……。)
膝を抱えてニュースを見ていると、掃除が終わったのか紘太さんは隣に腰をおろした。
「…お腹…すきました…。」
「…買い物にでも行くか。」
「!…は…はい…。」(一緒に…買い物…?)
彼はテレビを消し、立ち上がった。鍵と煙草、お財布を持って玄関に向かった。私もその背中を追いかけた。
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「…!」
外に出ると手を繋いでくれた。時刻は18時。
「!…やべっ…。」
「おい…避けろよ…!」
「やばっ…。」
商店街にいる彼のことを知っているであろう人達が目を背ける。彼のことを知らない人達は避けもせず買い物を続けていた。
「…」(有名人…なんだなぁ……悪い意味で…。)
「菜月。」
「!…はい…!」(初めて名前呼ばれた……。)
「…何食いたい?」
「えっ……あ…えっと……卵料理…食べたいです…。」
「…ん。」