第4章 恐ろしさ
ドンッ……!!
物音が鳴り、その場に座り込む男性。
「!…」
何が起こったのか…一瞬…理解できなかった…。
紘太さんが男性の頭を鷲掴みにして壁に頭を押し付けた。壁には赤い液体が付着していた。
「か…魁人!!!」
それどころか、彼はまだ意識のある男性の頭めがけて置いてあった金属バットで殴った。
「っ…!」
血が飛び散り、男性は動かなくなった。
「や……いやあああああっ!!!」
女性も悲鳴を上げ、腰を抜かしてその場に座り込んだ。
「…」
紘太さんは彼女に対してもバットで頭を殴り、殺した。
「っ…!」
壁や床に血液が飛び散り、彼女もまた動かなくなった。
目の前でまた人が亡くなった。
「…」
彼はバットを床に落とし、血液の付いた手を水道水で洗った。
彼は……やはり異常な人だった。
自分の中でいらないと思った人間は簡単に殺してしまう。
「…」
手を洗い終えたのか、彼は私のもとに戻ってきた。
「っ…。」
手を伸ばして触れようとしてきた彼から一歩下がってしまった。
「…」
「!…」
すると彼は私の胸ぐらを掴み、引き寄せた後、無理やりキスをした。
「んっ…ぁ…。」
拒絶したことを怒っているのか、彼のキスはいつもより乱暴だった。