第12章 【番外編】 東雲紘太という男
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それからの時の流れは早かった。俺達は好きなことを自分の手で出来るようになった。イチはあいつを殴った頃から様子は変わり、怯えることがなくなった。笑いながら人を殺し、いつも笑っている。シュウはパソコンを扱うのが上手く、ハッキングを簡単にしてしまう。敬語で、怒った表情など見たことはなかったが、この中で1番怒らせたらやべぇのはシュウだ。
「…」
色んな奴らに目を付けられないように……生きていこうと思ったが、そうもいかなかった。気になって仕方がない。俺とイチ、シュウだけで動くには限界がある。
「…なぁ。」
「ん~?どうしたのコウちゃん。」
「…?」
「…俺、人にタトゥーいれようと思う。」
「…へ?」
「…え?」
あのシュウでさえ、唖然としていた。