第2章 異常な愛
「…こう…た…って…お兄さんの名前…ですか…?」
「そう。」
「…」(紘太さん……。)
音が鳴り、洗濯機が止まった。ちょうど洗濯が終わったらしい。
「…風呂、入れば?」
「!…」
「…」
私は頷き、お風呂場へ向かった。
「…」(死んでない…よね…。)
鏡の前に立ち、体を確認していると、ドアが開いた。
「!…」(ビックリした…。)
「着替え、入ってるから勝手に取れ。着てたやつ入れといて。」
「あ……はい。」
「ん。」
すると彼は玄関に向かった。
「あ…の…。」
「…」
「どこ…行くんですか…?」
「…コンビニ。」
「あ……。」
彼は振り向きもせず、玄関のドアを開け、家を出た。
「…」(も…しかして……今なら逃げられる…?でも…見つかったら…殺される…よね……でも…怖いし……よし…!)
"逃げよう"