第12章 【番外編】 東雲紘太という男
「…それは…」
シュウが話そうとしたとき、ドアが開いてあいつが入ってきた。
「さあみんな~!!ご飯の時間だよ~!!」
「…は、はーい…。」
「はぁい…。」
「…?」(なんだ…?)
ご飯の時間と聞いた途端、皆の笑顔が消え、声も小さくなった。ここにきて初めての食事。食堂に移動すると、もう全員分の食事が用意されていた。
「さあみんな席に着いて~!一緒にいただきますをしよう!!」
「い、いただきますっ!」
「いただきます…!」
手を合わせて無言で食べ始める。お腹が減っていたのは、急いで食べる皆。
「…」
俺も手を合わせて箸で口に運んだ。メニューは至ってシンプル。白米に味噌汁、焼き魚にサラダ。