第12章 【番外編】 東雲紘太という男
「ここの施設と、お友達を紹介するよ。」
そう言い、ニコニコと笑ってそいつは、嬉しそうに施設を案内した。この建物は、何もかもが真っ白だった。北の壁一面にある大きな窓ガラス。真っ白な食堂。真っ白な部屋。光は北の大きな窓ガラスと照明のみ。あとは…何もなく、ただ閉じ込められているような感覚だった。そして最後に”お友達”とやらの所へ。
「みんな、新しいお友達だよ~!」
「!…わああぁっ!!」
「お友達っ!!」
「初めましてっ!!」
ニコニコと微笑む奴らばかり。
「…」
それでもその中に紛れず、笑いもしない、2人がいた。