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彼が異常ですが怖いので何も言いません。

第11章 あなたのいない世界


*


ドアが閉まってから、菜月のみっともない泣き声が聞こえた。


「……良かったのか、もっと話さなくて。」

「…テメェが時間だって言ったんだろうが。」

「……お前、わざとだったんだろ。」


この警部とは、知り合いだ。4年前、コンビニで会って、それから目をつけられていた。


「あ?」

「あの女を殺した時、なんで痕跡残した?」

「…」

「…あれさえなけりゃ、知ってんのは俺だけだっただろうが。」

「……世界へーわの為ならいいんじゃねぇの?」

「フッ……あの2人も巻き込みやがって。呪われんぞ?」

「……アイツらは、死ぬ時も一緒にいりゃあいいんじゃねぇの。」


執行室に着く。


「…」(ここが、俺の死ぬ場所。23年間、短かった。菜月に会えて、本当に良かった。)

「……行け。」


背中を押され、首に縄がかかる。この台が落ちたら、俺は死ぬ。

















「……菜月、愛してる。」
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