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彼が異常ですが怖いので何も言いません。
第11章 あなたのいない世界
*
「…」
風が冷たい。
「……コウちゃん。」
貰った大きな指輪。左手の薬指につけて、段差を登る。
「……今日も、皆お仕事とか頑張ってるんだね。」
コウちゃん達が亡くなってから1ヶ月が経過した。ぽっかり空いた大きな穴は、埋まることは無い。
「……今から、会いに行くね?そしたら今度は、ずっと一緒にいようね。」
体全体の力を抜くと、自然と前に傾く体。柵は後ろにあって、止めるものは何も無い。
「愛してるよ、コウちゃん。」
Fin
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