第2章 異常な愛
どうやら着替えは洗濯中らしい。テレビの横にあるデジタル時計を見ると23:47と表示されていた。
「…」(そんなに…寝てたんだ…。)
さっき亡くなっていた女性ももういなくなっていたし、床も綺麗に掃除されていた。
「!…」
気づくと彼は背後にお皿を持って立っていた。
「早く座れ。」
「は、はい…。」
ソファーの前に正座して座った。
「!…」
出てきたのはカルボナーラだった。
「…」(おいしそう……。)
タイミングよく、お腹が鳴った。
「…」(で…でも…毒とか……毒とか入ってたら……。)
「毒なんか入ってねぇよ。」
「!…」
見透かしたかのようにそう言い、彼は煙草を灰皿に押し付けた。
「…い、いただきます……。」
フォークで巻き、口に運んだ。
「…!」(美味しい…。)
彼は満足したのか、鼻で笑いもう1度煙草に火を付けた。