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彼が異常ですが怖いので何も言いません。
第9章 あなたの為ならば…
「コウちゃん…?」
「…愛してる。」
「!…」
そう言い、私の頬に手を添えると唇にキスを落とした。
「ど…どうしたの…?いきなり…。」(初めて言われた…。)
「愛してる。世界で、お前だけ。」
「こ、コウちゃん…?」
彼はもう1度唇にキスを落とすと、体の向きを変え、玄関に向かって歩き始めた。
「!…どこ行くの?」
「…」
何も言わずに靴を履いて家を出た。
「…」(また…置いてきぼり…。)
ドアの閉まる音が無性に寂しく感じた。
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