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彼が異常ですが怖いので何も言いません。

第9章 あなたの為ならば…


「えっ!?待って!ピアッサーじゃないの!?」

「インダスはニードルのが楽。」

「え、え…こ、怖いよ!」

「じゃあやめる?」

「…やる…。」

「ん。」



耳を消毒し、ニードルと呼ばれる針のようなものに軟膏を塗った。



「っ…。」(こ…怖い…。)

「…冷やす?」

「ひ…冷やすとなんかあるの…?」

「耳麻痺してまあ…痛みがマシになる。」

「冷やす!」



15分後……。



「じゃあ、あけんぞ?」

「こ…怖い…。」

「腕掴むな、やりづれぇ…。」

「ご…ごめん…。」

「…」



怖くて目が開けられなかった。



「…!?え!いきますとか言ってよ…!」

「いきました。」

「事後報告いらん!」



冷やしたはずの耳が熱く、鈍痛が凄かった。



「貫通したから、あとは入れ替え。」

「うぅぅっ…いたぁい…っ…!」

「だから言ったろ。もうちょい、頑張れ。」

「痛いぃ…痛いぃ…こ…んなに痛いの…?」


半泣き…。


「ん、終わり。」

「あ…ありがと…っ…。」

「ん、耳触んなよ?まだ血付いてるから。」



コウちゃんの指に少しだけ血が付いていた。



「痛い…。」

「俺に刺された時よりは痛くねぇだろ。」

「うん、痛くない。」

「…」

「…」(自分で聞いといてちょっとショック受けてるじゃん…。)
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