第5章 合同任務
コンコンとノック音が聞こえ、一拍置いてから使用人から声がかかる。
「お支度は整いましたか?」
冨岡と華恋は一度視線を合わせてから、「はい」と返事をする。
少しして、使用人の案内で応接室へと通された二人は、ようやく地主と対面したのであった。
「金蔵様、この二人が今晩の宿をお借りしたいとの事で、例によってお支度を整えてごさいます」
恭しくお辞儀をする使用人は、それこそ西洋かぶれと言わんばかりの服装で居住まいを正している。
「そこの二人、名前は?」
「勇子(ゆうこ)と申します」
「華恋です」
「急に押しかけてしまい、申し訳ございません」
「いやいや、なんのなんの。困った時はお互い様ですからな。この屋敷は西洋文化を取り入れ、新たに取り決めをしたのです。衣装もそれに合わせていますのでな」
「そうでしたか。では…私は少々場違いでございましょうか?」
口許を隠しながら、上目遣いに覗き込むような仕草を見せる冨岡は傍から見ても見目麗しい御令嬢そのものだ。