第4章 日常
なんで、義勇ばっか……
それに、風呂上がりに男の部屋とか……
いや、別にやましい気持ちとか、そんなじゃないが……
今なら村田の言っていた事が何となく分かる気がする。
危機感無さすぎだろ、華恋。
というのも。
甲の隊士が言い寄って来たのだ。
「錆兎先輩、男世帯に女の子連れ込んで何してるんですかー?」
と、ニヤニヤしながら。
「継子なんだから稽古に決まってるだろ」
という俺の返答にソイツは言った。
「またまたー、可愛い子に夜の稽古してるんでしょ?」
と。
夜の稽古が何を意味しているのか勘づいた俺はようやく事態を把握した。
柱達はともかくとして、一般隊士からすれば、そう見えるということだ。
柱二人に弄ばれている華恋を想像するのだろう。