第4章 日常
「仲が良いのね、二人とも」
うふふと笑いながら、私の髪を梳かすカナエさん。
「それにしても綺麗な髪ね。せっかくだから編み込みしちゃおうかしら」
「「編み込み?」」
おや?
しのぶも初耳のようだ。
「こうやって、三つ編みみたいに髪を束ねていくのよ。解けずらいから、私もたまにやるのよ」
そう言ってにっこりと笑うカナエさんはとても綺麗で。
「はい、出来上がり」
「わぁ」
まるで良家の花嫁のような髪型に思わず顔がほころぶ。
「とっても素敵よ。華恋ちゃん」
「ありがとうございます」
「毛先を調整するわね。あとはそのまま帰って二人を驚かせてみればいいのよ」
カナエさんにそう言われ、髪型は編み込みのままで蝶屋敷から帰ることにして、帰りがけに馴染みのお店で野菜と肉を買う。
両方のお店から。
「お嬢ちゃん今日は一段と可愛いねー」
と声をかけられた。