第3章 同居
「………泊まります」
この二人なら、信じられる気がする。
「良いのか?」
「…はい。次私入ってきて良いですか?」
「ああ…」
義勇が華恋に浴衣を手渡し、風呂場へと案内すると言うやいなや錆兎が反応した。
「何で義勇なんだ?」
「獅子嶋さん、覗きそうですもん」
「はぁ?華恋。そういうのはもっと体が女らしくなってから言うもんだろ」
カチン。
「どういう意味ですか?」
心なしか華恋の言葉に冷淡さが宿った気がする。
「心配しなくても、胸が無いようなお子ちゃまには興味な…」
キッと華恋に睨まれる。
「女の本質は胸だけじゃありませんから!冨岡さん!」
「何だ?」
「獅子嶋さんこっちに寄越さないで下さいね!」
見るからに怒りを露わにする華恋を案内しながら義勇は溜め息を吐いた。