第3章 同居
「義勇は良くて何で俺は駄目なんだ?」
「えぇー、自覚無いんですか?」
「なん…」
錆兎の言葉を遮って、義勇が浴衣を渡して風呂へ誘導する。
「とりあえず、錆兎は風呂に入って来い」
「ちぇっ…」
「華恋、少し話がある…」
「はい…?」
◆◆◆
後片付けをしてから、二人は円座へ腰掛ける。
「あの、話しとは?」
「さっき…俺に守ってくれと言っていたが…実力は錆兎の方が上だ。俺はあいつに勝てたことがない…」
「え?」
「ならばなぜ錆兎だけでなく、俺も柱になったのか?だな…」
「なん…」
何で分かったんだろう?
「何度も聞かれている…」
「………」
そうなんだ……
色々ご苦労があるんだろうなとは思っていたけれど。
「俺たちは水の呼吸を極め、独自に拾壱の型を完成させた。完成させたのは戦闘中、同時に。だが完成させた型はそれぞれ違う。御館様はそれを評価して下さったらしい」