第3章 同居
まあ、それは置いておくとして…
「何か食べたいものはありますか?」
「鮭大こ…」
「却下!だいたい三食それで賄おうとするのが間違いだろう」
錆兎に指摘されるも、義勇も反論する。
「お前の料理は料理じゃない…」
「冨岡さんは鮭大根がお好きとして…獅子嶋さんは何がお好きなんですか?」
「俺はこれだ!」
差し出されたものは…
「………唐辛子?」
「チッチッチッ。ただの唐辛子じゃない…」
ニヤつく錆兎。
「いや、唐辛子だ」
「聞け、そこーー!」
「あの…コレ、そのまま齧るんですか?」
「磨り潰して粉にして、料理にかけるんだ」
「かけ………え?辛いですよね?」
「ああ、でも旨い!」
「……………」
華恋が絶句していると、冨岡が横で首を振っている。
暗に味覚がおかしいということを義勇は華恋に伝えたかったようだ。