第3章 同居
意外。
「何だ、その顔は」
「いえ、別に…」
顔に出てた?
ダメだ、しゃんとしないと!
「なあ、華恋。頼むよー」
「あの…そんなに、数は作れないですよ…?」
「良いのか…?」
「うーん。その代わり、薪割りやお風呂なんかはそっちでやって下さいね?」
「もちろんだ!」
錆兎がドンと胸を叩く。
「大丈夫かなぁ…」
村田が1人ごちる。
◆◆◆
「ここが、お屋敷ですか?」
長屋に道場。
さすがは柱の屋敷である。
「意外に綺麗、ですね…」
というより…
「はっきり物が少ないと言って構わないぞ?」
はははと快活に笑う錆兎。
「えっと…」
それは言っていいのかな?
首を捻りながら、義勇の方を見ると…
「別に構わない」
とのことだ。
ここに、二人で住んでるんだなぁと思うと何だか彼らが兄弟に見えてきた。