第2章 呪われた瞳
日が進み、年が明け1日前
くるみと一緒に居られるのは今日が最後。寂しくて、今にでも泣き出しそうだ。
五条悟の事はくるみにも話した。くるみは私の話を黙って聞いていたけど、どんな気持ちだったのだろうか。
「やっぱり、寂しくなるなぁ」
ぽつりと出た本音。くるみの前では絶対に言えないけれど…。
ガタっと何かが落ちた音がした。音のした場所を辿れば、くるみがうずくまって泣いていた。
「くるみ?どうしたの?」
『ママぁ、やっぱり離れたくないよぉ』
……!!
聞かれたのか…。さっきの言葉……。
「ごめんね、私が寂しいなんて言っちゃって…」
よしよしと頭を撫でるとくるみは私に強く抱きついた。
力強く、離れまいと。
『やっぱりね、寂しいの。本当は離れたくないし、ずっと、ずーっとママ達といたいの』
初めて聞いたくるみの本音。目の前が歪んで見えた。そんなの聞いたらママ、泣いちゃうよ…。
長い間くるみは私に抱きついていた。
『ママ、五条悟って人は怖い…?』
どーだろうね…。ママもよく分からないけど、
「強くて、優しい思う」
『そうなんだ?よかったぁ…』
2人で抱き合い、ふふっと笑っていた。