第46章 最初で最後※
「……さっきから理解できねえことばっかり言いやがって」
『だって……』
「わかるように説明しろ」
『……ここまで自分の気持ちが整理できなくなったの初めてだから』
「それじゃわからねえ」
またあのニュースを見た時の記憶が蘇ってくる。そして、志保に拒絶された時も……。
『あの状況で、ジンに会って……何もしなかった自信がない……』
掴みかかって怒鳴り散らしていたかもしれないし、血を流させるようなことだってしたかもしれない。数日かけてどうにか気持ちを整理できたものの、また何かの拍子に押し込んだ感情が爆発するかもしれない。
「……今は」
『大丈夫だと思う……100%って言いきれないけど』
「……そうかよ」
ナカに入れられたまま、熱も硬さも失ってないモノがまたゆるゆると動き出す。
「そんなこと思ってたくせによく戻ってきたもんだな」
『……っ、あ、だって……そう言っ、たし……んんっ!』
無意識に唇を噛み締めながら、イった。そんな自分に対して笑いが零れた。
「……何がおかしい」
『ふっ……自分って本当に呆れるような人間だなぁって』
ジンの頬に手を伸ばして、そっと包み込む。
『本当、馬鹿だと思う。許せないのに……それでもジンが好きだから……』
「……」
『この先も、他の人に抱かれることはあるだろうし……それを自分から望むこともあると思う。でも、最後に抱かれるのはジンがいい』
「……本当に馬鹿な女だな」
ジンの顔が近づいてきて、唇が重なった。頭の片隅で、今日初めてのキスだな……なんて考えながら。数回啄むようなキスが落とされて、唇をジンの舌がなぞればゆっくり口を開く。舌同士を絡めていれば、また抽挿が始まる。
『んっ、う……』
離されていくジンの唇は、次に耳に落ちて、舐めたり甘噛みしたりを繰り返しながらどんどん下へ降りていく。きっと首や鎖骨の辺りにはキスマークが残ってるはず……項に噛み付かれた跡だって残ってるだろうし……普段の格好だと隠せない気が……。
「余計なこと考える暇あるんだな……?」
一際強く奥を突かれてまたイって……身体の震えが止まらないうちに、腕を引かれてジンの上に座る形になる。もちろん繋がったまま。
この体位は……脚に力が入らないから自分の体重を支えられないし、そのせいでずっと奥に当たってて、動いてないのにまたイきそう。