第35章 溶けるくらい※
『かわいい……』
「っ……後で泣いても知らねえぞ」
『ふふっ……余裕ないんだ』
右手でソレを握って上下に擦る。先端に舌を這わせて、窪んだところを舐める。溢れ始めた無色の液は擦る速度を上げた。
『ジン、そんなに噛んでたら唇切れちゃうよ』
声を抑えようと必死なのか、色が変わるくらいに唇を噛み締めてる。目もギュッと閉じられている。そうさせてるのは私、そう思うだけで身体の奥が疼く。
『ねえ、声聞きたい』
「……」
何も言ってくれない……まあ、わかりきってたことだけど。それなら声を抑えることすらできないくらいにしてしまえばいい。
『ジン』
名前を呼ぶとジンが薄らと目を開けた。そして、目を合わせる。熱を持った瞳に射抜かれて、心臓がドキンと音を立てた。
『……舐めるよ』
目を合わせたまま口を開いて、ジンのモノを咥えこんだ。先端から順に舌を這わせて、ゆっくりと深く……でも、大きすぎるから全部は咥えられなくて、下の方は手で擦る。
ちょっと苦しいけど、ジンが感じてるならそれでいい。息遣いが少しずつ荒くなってるのがわかる。でも、まだ声は出してくれない。
唇を窄めながら、顔を動かす。舌の動きもできるだけ大きく。だけど、ちょっと必死になりすぎて自分の喉奥に当ててしまった。
『っ、ぐっ……』
「……下手くそ」
鼻で笑われて、ムッとしながら一度口を離した。溢れ続ける液と唾液のおかげで、手だけでも十分刺激は与えられてるはず。徐々に力を込めながら擦り続けた。
『……これでも任務の時は褒められるんだけど。相手もすぐ出すし』
「チッ……」
『力弱い?もっと強く擦ろうか?』
「……お前が諦めればそれでいい」
『それは聞けないなぁ……』
「っ、ぐっ……」
先端に軽く歯を立てると、一際大きくソレが震える。再度深く咥えこんで、思いっきり吸い上げる。限界が近いのか、ジンの手が私の髪をクシャッと掴んだ。
「っ……離せ」
そう言われたけど、視線だけで拒否を伝えた。睨んでるようだけど、目に熱が篭もりすぎてて全然怖くない。
……イッちゃえ。
心の中でそう呟きながら顔と手を動かし続けた。そして……。
「くっ……」
ジンのモノがブルっと震え、口の中に苦い味が広がる。全て絞り取るように、下の方からゆっくりと吸い上げ口を離した。量が多くて、口の端から零れる。