第35章 溶けるくらい※
ジンはニヤッと笑って、指をナカから抜き、それを舐めた。
「……甘い」
『っ……ばかぁっ……!』
「噴くの久々だな」
『いちいち覚えてなくていい……』
相変わらずジンは余裕そうで、喉を鳴らしながら笑ってる。その様子を眺めていると、また下の口に手が伸ばされてきて、ハッとして起き上がった。
『もうだめ!』
「なんでだよ」
『調子乗りすぎ』
「……お前には言われたくねえな」
『私ばっかり恥ずかしいの、ずるい』
「知るか」
この余裕、どうしたら崩せるだろう……と考えを巡らせた結果。
『ねえ、舐めていい?』
「……ふざけんなよ」
『ふざけてないもん。ね?いいでしょ?』
「断る」
ジンの方へ詰め寄っていく。抵抗も何もする様子はないけど、なんとなくオーラが怖い。でも、ここで怯んだら負けだし。
ジンのベルトに手をかける。睨まれてるけどいつものこと。
「調子に乗るな」
『ジンに言われたくない』
ベルトを外し終え、ズボンのファスナーをゆっくりと下ろす。布越しに感じた熱に口元が緩む。
『私に触っただけでこんなに……?』
「クソっ……」
『嬉しいよ』
ジンのモノを下着の上から触る。どんな表情してるかな、と思って顔を上げたけど、俯いててよく見えない。
『ねえ、顔見せて』
「……断る」
『もう……』
長い前髪をよけて、顔を覗き込む。少しずつ余裕を削げている気がしてソレを撫でる力を強くした。
「……後で泣いても知らねえぞ」
『そんなのいつものことだし。それならやった方がよくない?』
「絶対後悔させてやる……」
『じゃあ頑張ろ』
下着を下ろしていく。と、勢いよく飛び出してくるソレ。もう挿れても問題なさそうなくらい。
指先でそっと触るとピクッと反応する。何度か摩ってから片手で包み込んだ。手のひらに伝わる熱と脈。私のせいでそうなってるんだって考えるだけで……愛おしさが爆発しそう。
そんな気持ちを込めて先端にキスをする。そこから少しずつ下へ、キスを落としながらおりていく。ジンの堪えるような息遣いが聞こえてきた。
『ジン、気持ちいい?』
「……」
『……もう』
裏筋に舌を当て、下から上へ舐め上げた。声は出してくれないけど、僅かに腰が反応してるのがわかる。
『……ジンもエッチじゃん』
「黙れ……っ」