第2章 暖かさに包まれて 一期一振
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「よし、それじゃあこの編成でいくわ。一期、相談のってくれてありがとう。」
「いえ、礼には及びません。ところで主…」
部隊編成が決定し、いよいよ招集をかけようというとき一期が距離を詰めてきた。
「先程弟たちと話しているときは動揺しておられましたね。」
どうやら粟田口部屋で腰に手を回されたときのことを指しているようだ。
どうやら気づかれていたらしい。
「あ、あれは、一期が急に手を回してくるから!」
先程の動揺が再び思い起こされ心臓が忙しなく動き出す。
「おや、他人のせいになさるんですか。
先に私の隣に座ってきたのは主ではないですか…」
こうされることを期待したのではなかったのですか?と言われながら、いつの間にか私は抱き寄せられ一期の腕の中にいた。
「わっ!一期!?」
今度こそ驚いて思わず腕を振り払おうとしたが一期の細くて長い腕がすっぽりと私の体を覆ってしっかりホールドされていて動けない。
見上げるとすぐ上には一期の麗しい顔がそばにあった。
美しい…けれどもそれ以上に恥ずかしい。
見上げると一期と目があった。
金の瞳はいつものような弟たちを見守るもの穏やかなものではなく、情熱的な男の目をしていた。
そんな瞳にじっと見つめられて、もうこちらが焦げてしまいそうだ。
「一期…」
整った顔が近づいてきて思わず目を瞑ると頬に暖かくて柔らかいものが当たった。
驚いて目を開けると同時にそれは離れていった。
そして真っ直ぐ目を見た彼が再び口を開いた。
「お慕いしております。主。」