第8章 休息
「みんなでせーの!!」
その掛け声と同時にみんなが並び、揃いの羽織を羽織った
「何これ!?はずかしいー!!」
リクオがそう叫んだ
「何言ってんですかリクオ様!!これくらいやった方がいーんです。」
と首無
「いけてます、いけてます」
と氷麗
それを見ていた幹部たちは少し馬鹿にしているようだったが、それを見ていた小妖怪や一部の幹部はリクオ派と呼ばれる派閥に入るか検討しているようだ
リクオ派って…
そう思っていた時だった
「サクラ様!!」
バンッ!
大きな音を立てて襖が開く
『どうしたの?氷麗』
「お姿が見えなかったので、お持ちしました!!
羽織です!」
『!持って来てくれたの…?』
「はい!
ぜひサクラ様にも着ていただきたくって!」
ニコニコしている氷麗
可愛いなあ
『ありがとう、氷麗』
私は羽織を受け取った
その日の夜…
「姉貴」
『リクオ、どうかした?』
「この間、約束しただろ?
休みに入ったら手合わせするって」
『…そんな約束したわね…
え、今日からするつも…』
最後まで言い切る前に襟を掴まれ、引き摺られる
『えぇ〜…もうちょっと優しく運んでよ…』
そういった時だった
フッと体が宙に浮く
『へ…』
「優しく運んでほしいんだろ」
ニヤニヤと笑うリクオ
私は横抱き…所謂お姫様抱っこをされていた
『……無駄に顔がいいのが腹立つわ』
私はあえてふんぞり返ることにした
リクオは笑っていた
そのままリクオに運ばれ、地下道場に降りる
「ついたぜ」
『ありがと。
で、手合わせって言ってたけど…』
「おう。」
『何するの?』
「そりゃあ…実戦じゃねぇのか」
リクオにそう言われた
…実戦……いや、御門院家にいた時は陰陽術の打ち合いとかさ、してたんだけど…
さすがに今陰陽術は使えないし…
この間のおじいちゃんとの手合わせみたいに…って訳じゃないしな…
『うーん…じゃあまずは基礎からかなあ…』
パチンと指を鳴らし、的を五十個程作る
ちなみにこれは狐の畏の応用だよ
『じゃ、これぜーんぶ斬ったら教えて』
「これ全部か…?」
『そ、余裕でしょ?』
「あたり前だろ」
リクオは順調に的を斬っていく