• テキストサイズ

ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第7章 四国八十八鬼夜行




「姉貴!」

リクオが私の横に来る

『リクオ、大丈夫?』

「ああ。」



「…どいつもこいつも、役に立たない奴らだね…」

現状奴良組が優勢となり、玉章の部下達は次々と倒されてゆく

幹部達も同様だ

「ま…関係ないけどさ…所詮、使われる存在だからな。

お前達…ボクの為に…身を捧げろ」

玉章は髪に刀を巻き付け、自分の部下の妖達を斬り付け始めた

「玉章様…おやめ下さい!!仲間になにをな…」

針女が玉章にそう言うも斬られてしまった

「ふはは…見ていろリクオ!サクラ!!
下僕の血肉でボクは魔王となるのだ!!」

玉章はそのまま敵味方関係無く斬りつけていく

『リクオ、一旦下がるよ』

「ッチ…おう」

私達が一旦下がると氷麗が駆け寄ってきた

「リクオ様!サクラ様!」

『氷麗、大丈夫だった?』

「はい!」

奴良組の面々は玉章から四国の妖を遠ざけていく

玉章が持ってる刀…あれは魔王の小槌ね

死んでいく妖怪の気を玉章…いや、刀が吸い取ってる

一種の蟲術ね

玉章が妖達を斬り終え止まる




通行人が多い、段々人間が増えてきた

それがわかるくらいに人間の声が近くでしていた

『…静かにしてくれるかしら…さ、お家に帰りなさい』

私は声に少し術を混ぜ人間達に暗示をかける

すると人間達は素直に帰って行く

「姉貴、何したんだ?」

『ちょっと暗示をかけただけ。大丈夫、家に帰ったら今見た事も全部忘れてるから。』

私がそう言うとリクオは驚いた顔をしていた

「ありがとうな、姉貴」

リクオはそう言うと玉章に向かっていく

リクオは玉章の仮面を斬った

左半分の仮面が割れ、顔に怪我を負った玉章

「玉章…それがてめぇの…百鬼夜行だ…ってのかい」

リクオがそう問いかけても玉章は返事をしなかった

何も言わずリクオに斬りかかっていく

「…そうだよ…リクオ君…素敵だろう?ボクの…百鬼夜行は…」

玉章の手に握られた魔王の小槌は妖達の妖気を吸い、肉をつけ、本来の姿を取り戻していた

それは傍から見ればとてもグロテスクだ

『私だったらあんな刀絶対持ちたくない』

ボソッとそう呟いた




/ 122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp