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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第7章 四国八十八鬼夜行




?リクオの様子がおかしい

さっきからずっと一点を見つめたまま動かない

思い詰め過ぎだ、それに…そろそろ限界かもしれない

「リクオ様!!今こそ百鬼夜行出入りのときだ!!
奴良組の力!!見せつけてやりましょう!!リ…」

猩影が続けようとした時だった

リクオが倒れ込む

「うっ…」

リクオは嘔吐し気を失った

『リクオ!』

「リ…リクオ様!!」

氷麗が駆け寄ってくる

「なんだ!?何が起こった、急に…リクオ様が…」

「運べ!!」

「鴆!鴆!リクオ様が…」

屋敷が騒然とする

私はリクオを横抱きにした

ごめんリクオ、倒れる前に止められなくて

リクオを部屋に運ぶ

布団に寝かせ、鴆に様子を診てもらう

どうやら、鴆はリクオが無茶をしていた事に気付いていたようだ

薬をリクオに無理矢理飲ませる

それからしばらくしてリクオが意識を取り戻した




「ん…うぅん…」

「!リクオ様!!
大丈夫ですか?よかった…戻られた」

氷麗がそう言った

周りには首無や小妖怪達もいた

「急に倒れられて…ビックリしましたよ〜、どうしたんですか?
熱はないし…」

「あ…そっか
(ボク、倒れたのか…)」

「鴆様の薬がきいたかしら」

「あ…うん…心配…かけた…ね」

そう言って起き上がろうとするリクオ

「まて、まだ安静にしてろ。
おい…お前らも気をつかってそろそろ出てけ」

鴆がそう言った

氷麗達をグイグイと押し、外へ追いやる

鴆がパタンと襖をしめた

『あ、私も出る方がいいわよね』

私が外に出ようとした時だった

鴆に腕を掴まれる

「お前もここにいろ」

『え…』

「鴆くん…大丈夫だよ。それより行かないと」

「……あいつらの前じゃ…お前も本音で話せないだろ。

リクオ、お前…いつから寝てない?
昼は学校、夜は市中をパトロール。そんなんじゃ倒れるに決まってらぁ。なに…無理してんだお前…」

「鴆くん…無理なんかじゃないよ…。
これくらいこなせないようじゃ…ダメだと思うよ。

ボクは総大将の孫なんだから、若頭のボクが百鬼夜行を…まとめるんだ」

『リクオ…』

「牛鬼とも約束したんだ!!
目をつぶらずにやるって…ボクが…やらなきゃいけないんだ…」





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