第7章 四国八十八鬼夜行
生徒の名前を呼び終え、授業を始めていく
ちゃんと教えられているのか、生徒達が理解出来ているのか
生徒達の反応を見ながら授業を進めた
『…となります。
今日の範囲はここまで、分からないところある人いる?』
私がそう聞くと誰も手を挙げ無かった
『…本当に??だ、大丈夫だった??』
少し不安に思っていると横谷先生が拍手をしてくれた
それにつられて生徒達も拍手をしてくれた
「うん、完璧!お疲れ様でした!」
『ありがとうございます、横谷先生。
では、授業を終わります』
無事に授業を終え、あっという間に昼休みの時間となった
『…ふぅ…何とか乗りきった…!』
職員室で少しまったりしていた時だった
「百鬼さん」
声のした方を見ると横谷先生がニコニコしながら立っていた
『あ、横谷先生!午前中はありがとうございました。』
「ううん、授業もバッチリだったしサポートもしてくれてとても助かったわ!
こちらこそ、ありがとう」
良い先生すぎる…
『午後からもしっかり学んでいきます!』
私がそう言うと横谷先生は笑っていた
「ぜひ学んでいって!って言いたい所なんだけど…実は今日は午後から生徒会選挙なのよ」
『!そうだったんですね』
「そうなの、だから百鬼さんはサポートをお願いしようかと思って」
『わかりました!』
「そしたら、この後の流れはあそこにいる先生が教えてくれるから、頑張ってね!」
『ありがとうございます、横谷先生』
横谷先生は自らが担任をするクラスへ向かって行った
私は横谷先生が言っていた先生に指示を仰ぐ
まあ、ほとんどすることは無いみたいだ
生徒達が体育館に集まっている間、私は校舎の見回りをするらしい
防犯対策かな
ふと職員室の窓から外を見ると、生徒達がぞろぞろと体育館へ向かっていた
『そろそろね』
席を立つのと同時だった
?妖気…
体育館の方から微かに奴良組の面々のものでは無い妖気を感じた
四国の妖だろうか、こんな白昼堂々紛れ込むとは凄いわね…
リクオを狙っているのだとしても、生徒が狙いだったとしても…どちらにしろ護衛に来ている氷麗、青田坊、黒田坊、首無、毛倡妓、河童もいる
大丈夫だろうけど…心配だなあ…