第7章 四国八十八鬼夜行
『で、相談なんだけど』
「どうしたの?姉さん」
リクオが学校から帰ると直ぐに私は声をかけた
『私も少しだけ学校行こうかなって』
「「え?!」」
リクオと同時に後ろにいた氷麗も驚く
『いや、ほら、今回のリクオの友達の件もそうだけどさ?
護衛の面々は強いけど、やっぱり友達も守るってなると1人でも多い方がいいかなあって』
「それはありがたいけど…」
「サクラ様は護衛される側では?」
『大丈夫、私ちょっとやそっとじゃやられないから』
私がそう言うとリクオが諦めたような顔をしていた
「わかったよ。でも、学生として学校来るの?」
『んー?それは実際に行ってからのお楽しみってことで。
じゃ、私は準備するわ!』
それだけ言い残し、私は自室へ戻る
『〜♪』
少し鼻歌を歌いながら学校へ潜り込む用意をしていく
ポケットから携帯を取り出し、水蛭子にメールを送る
あ、ちなみにこの携帯は御門院家で貰ったものだよ
奴良組用のも持ってるけどねー
よし、これで全部準備出来たかな
後は水蛭子の返事待ちかな
そう思った時だった
携帯が振動した
"毎回急なんだよ!!
仕方ねえから今回は手続きしといてやる。
また何か奢れよ。
水蛭子"
そう返信が来ていた
"いつもありがと、水蛭子。
また奢る。"
それだけ打ち返信した
『さて、明日から学校行くかあ』
明日、楽しみだな
そんなことを思いながら私は妖姿に変化し、浮世絵町のパトロールに向かった
次の日
「いってきまーす!」
リクオの声が響く
『え、リクオ早っ』
時計を確認する
うん、私がおかしいんじゃないな
リクオが早すぎるんだ
私はリクオより30分後に学校へ向かった
学校に着き、職員室へ向かう
コンコンコン
『失礼致します。』
職員室へ入る
先生が1人こちらに向かってきた
『おはようございます。
初めまして、百鬼(なきり)サクラと申します。
今日から教育実習生として1ヶ月学ばせて頂きに参りました』
「ああ!例の!
校長先生はあっちよ。一緒に行きましょうか」
『お願い致します!』
優しい先生だ
そう、私は教育実習生としてこの学校に潜入することにした
もちろん、苗字だけ変えてね