第6章 はじめましてと奴良組総会
『…お父さんにそっくり…おじいちゃんにも似てるわね…』
「そういう姉貴こそ、今は人間の姿だろ?親父に似てるぜ…?」
『…ふふ…あはは…さっきと全然性格違うのね』
「…笑うんじゃねーよ」
『ごめんなさいね…はは…でも、そっちの性格の方が好みだわ。』
「へえ…?」
『…私も変化しないと不公平かしら?』
「見せてくれんのか?」
『構わないわよ』
私は妖の姿に変化する
「…そっちの姿だと、目元だけ親父に似てんだな。それ以外は…」
『そ、お母さんに似てるの』
「そうかい。…姉貴、これからよろしく頼む」
『ええ、こちらこそ』
数日後…
『…え、私も総会出ないとダメなの?』
「え、逆になんで出ないでいいと思ったの?」
珍しく早く起き、リクオと話していた
明日開かれる総会の話になり、私は出席しないっていったら、は?って顔されました
『えー、だって…リクオが仕切るなら私いらないじゃん』
「いや、この間の幹部会出たんでしょ?なら、総会も出ないと」
『…まじか…』
肩を落とす私を他所に、リクオは着々と学校へ行く準備を進めていた
「とにかく、不参加は無しだからね!いい?姉さん」
『…はーい』
「それじゃ、ボク学校行ってくるよ」
そう言ってリクオは颯爽と走って行ってしまった
『めんどくさぁ…』
心の底からため息をついた
そして次の日
屋敷は慌ただしく総会の準備に追われていた
『…はあ』
何回目の溜息だろうか。
もうそろそろ幸せ逃げすぎて幸せなんて無い気がする
「姉さん、準備できた?」
リクオが私の部屋を訪ねてきた
『んー、何とか終わってる…』
「何とかって…終わってるならいいけど…」
『今日の総会って、若頭襲名の話でしょ?』
牛鬼の一件についてもだが、リクオの若頭襲名を正式に発表すると私は聞いていた
「そうだよ。」
『なら私いらないじゃん』
「え、なんで?だって、姉さん昨日ボクに参加するっていったでしょ?」
『うん』
「なら、約束守ってね?」
『…チッ…めんどくせぇな…』
「口悪いよ、姉さん」