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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第10章 奥州遠野一家




ふと、襲ってきた妖の方を見る

『…ん?』

見覚えがある顔だ

あの白髪の妖…いや、部下は分からないけど

確か鬼童丸だったかしら

京妖怪の鬼童丸がどうして遠野へ?

そう思いながら戦いを観戦する

鬼童丸が畏を放つ

そして、刀を取りだし空間を切った

いや、畏が断ち切られた

リクオがとても驚いた顔をする

鬼童丸がリクオに話しかけた後、鬼童丸の部下がリクオに襲いかかる

リクオは何か考え事をしていたようだ、反応が遅れる

ダメだ、このままじゃ殺られる

私は思わず飛び出た

『リクオ!避けなさい!!

雷よ、雷鳴を轟かせよ。』

私は雷を鬼童丸の部下に落とす

「ガッ……」

鬼童丸の部下が気を失う

『大丈夫?リクオ』

「あ、ああ……姉貴、オレにやらせてくれ。
そいつらは…オレの敵だ。」

『いいけど…』

リクオが畏を発動する

それは明鏡止水とは違う畏

敵がリクオに襲いかかる

だが、その攻撃が当たることは無い

気を失っていた妖が起き上がり、リクオに攻撃を仕掛ける

ぬらり

それも当たることは無い

うん、完璧ね

鏡花水月

その畏は明鏡止水と違い、認識できていても触れることの出来ない畏

リクオは拾った棒で部下2人に斬りかかった

衝撃の余波が鬼童丸に向かう

鬼童丸はそれを防いだが、余波は遠野の里の畏に亀裂を入れた


部下2人を斬ったせいで棒が折れる

それと同時に気が緩んだのかリクオが畏を解いた

『リクオ!』

畏を解いた隙をつかない訳もなく、鬼童丸がリクオに向かうかと思った

だが違った

『グッ…なに……すんのよ』

「ムゥ…やはり…」

鬼童丸は私の首を掴み大きな岩に押し付けていた

背中は痛いし苦しいし…

『何、見知った顔だっ…たかしら?』

私がそう言うと手の力が増す

苦しい…

「何故、敵につく。お前は我々の…」

『それ以上は……喋らせないわよ』

ガンッ

鬼童丸を蹴る

鬼童丸は見事に飛ばされた

『誰と勘違いしてるのか知らないけど、初対面の女を襲うなんて最低ね』

私はニッコリと笑う

「…初対面か。」

鬼童丸がそう言った時だった

イタク達が騒ぎを聞き付け、こちらにやってきた

全員が畏を放つ

『さあ、どうする?逃げる?それとも……戦うつもりかしら?』






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