第8章 始まりの始まり
一度外に出るが、今日は先に帰ってと影山に告げ、再び店内へと戻る。
「ん?忘れ物か?」
『いや、繋心くんにお願いがあって。
烏野で監督やってくれないかなって』
「はあ?なんで俺が。お前がいんじゃねえか」
『私は技術的な面では指導できるけど、作戦を考える上で男の人でバレー経験のある人がいてくれるともっといいんだよね。
別に一繋さんのようにやれとか、あとを継げとかそういうことじゃないよ。
小さい頃に何度か繋心くんにも教わったことあったけど、
いつも的確でアドバイスもわかりやすいし、バレーの経験も長い。
だから烏野高校の監督として来てください。』
「...断る」
『ねえなんで!今のOKする雰囲気と流れじゃん!』
「知らねえよ!とにかく俺は...やらねえ」
ほら帰った帰った、と繋心はの背中を押す。
『とにかくとかじゃなくて明確な嫌な理由聞くまでは毎日通い続けるからね!』