第8章 始まりの始まり
「あ、ちゃんだよね?
初めまして、青葉城西高校バレー部主将の及川です。よろしく」
及川が差し出した手を握りながらも答える。
『烏野高校バレー部トレーナーの金烏です。
お初にお目にかかります』
「俺ね、豹紋中の試合何度か見たことがあるんだ。そこでちゃんのファンになったんだよ!
だから今日こうやって会えてとても嬉しイダッ!」
掴んだの手を引いて抱きしめようとした及川に岩泉の蹴りがお見舞いされる。
「なにセクハラまがいなことしようとしてんだクソ川!!」
「岩ちゃん、痛い!!
一応俺、怪我治りかけなんだよ!?容赦してよ!」
「うちのクソ川が悪かったな」
及川の代わりにペコリと頭を下げた岩泉が及川を回収した。
「おい!!何もされなかったか!?」
「あの人、馴れ馴れしすぎでしょ」
「ますます気に入らねえ!!!」
それぞれ騒ぐ影山、月島、田中には首を傾げつつ菅原の隣に並んだ。
『なんであの人たちあんなキレてるんです?』
「は気づかず守られてればいーよ」
と菅原が苦笑いをしながらの頭を撫でた。