第7章 完成し始めた巣
「月島ー!」
と叫びながら日向が月島たちの方に走ってきて、手を差し伸べた。
「...何?」
怪訝そうに問う月島に日向は
試合の最初と最後に握手すんじゃん!と答えた。
「それにこれからチームメイトだし、うれしくねえけど...」
「ハァ...」
月島はあからさまに嫌そうな顔をした。
『え!嬉しい!私も握手していい?
あ、でもみんなで握手はできないから、』
数秒うーんと考えていただったが、パッと顔を上げると
『みんな!グーを前に出して!』
「グー?」
と日向は首を傾げたが、が拳を前に突き出したのを見て真似をした。
『ほらー!ツッキーも飛雄も忠も!やって!』
と地団駄を踏みながら3人を急かした。
に急かされた3人が拳を前に突き出し、中心に集めると、
トンッとが自分の拳を中心に集まった皆の拳に当てた。
『これからみんな私の大切なチームメイトです!よろしく!
一緒に飛び立とうね!!!』
ニカッと誇らしそうに笑った。
「本当には周りを巻き込むのが上手いな」
と澤村が思わず笑みをこぼし、
「あの曲者揃い4人を懐柔するが1番曲者なんじゃないか?」
と菅原が眉を下げつつ苦笑いして、
「は度胸あんな〜」
と田中は尊敬しつつを見た。