第7章 完成し始めた巣
2セット目に入った
パシッ トンッ
月島が日向に気を取られている間に、影山がツーで返す。
「チッ、」
舌打ちをした月島がトレーナーを脱いでTシャツ1枚になる。
『ぼへぇ!
ちょ、ツッキー!何で顔に向かって投げるの!』
「それ、持ってて」
プリプリしながら怒るの言葉は無視して月島がそう言った。
「プッ、月島ってなんかのことに関してはわかりやすいな」
と思わず菅原が独り言を言った。
ピピーーーーー!という笛の音と共にゲームは終了した。
日向・影山チームの勝利だ。
『おつかれ!翔陽!飛雄!』
と言いながら、ドリンクとタオルを持ったが駆けてくる。
ドリンクを渡すや否や、タオルをしゃがみ込む日向と影山の頭にそれぞれかけてわしゃわしゃと撫でる。
『よかったじゃんよかったじゃん!!
楽しかった?』
楽しかったに決まってるよね?というかのようなキラキラとした目で見つめられ2人顔を赤らめるが、試合を思い出して、と同じような表情になり
「「おう!!」」と叫んだ。
『ツッキー!忠ー!2人もお疲れさま〜!』
日向と影山の時のように頭わしゃわしゃをしようとしたが、2人は立っていたため届かなかった。
『2人もカッコよかったじゃん!
ツッキーブロック何本か止めてたし!まあまだ改善の余地がありますけどね』
「ありがとう、今日もツッキーはかっこよかったよね」
『あー!忠またマウント取ったね!今日"も"って!』
「そ、そりゃあ俺の方がかっこいいツッキー何回も見てるもん!中学のある試合の時なんてね、」
「うるさい山口」
「ご、ごめんツッキー」
『え!なんで!聞きたい私もそれ!』
「あ、うん!その時ね、」
うるさいっての。
ちょっと話止めないで!翔陽と飛雄も聞きたいよねー?と月島との言い合いの繰り返しになる。
「1年はもうみんな仲良いのか?あれは」
「まあのおかげじゃないか?彼女は接着剤的な役割な気がする」
菅原と澤村がそんな話をしていることはの耳には入っていなかった。