第6章 賑やかな烏たちと
あれ以来何度も速攻に挑戦するが上手くいかず、
あれはまぐれだったのかと縁の下が問うが、確実にトスの精度は上がってきていると菅原が答えた。
『ふふっ』
突然笑い出したの顔を菅原が覗き込んだ。
「どしたの、」
『いやなんか、飛雄が楽しそう』
「...ほんとだ」
影山はいつもの仏頂面とは違い、楽しいという感情が滲み出ていた。
『あーーーーー!!!』
「な!なに!」
突然大声を上げたに縁下が肩を上げながら聞く。
『なんかもうウズウズしちゃって!教えたい!早く!
たくさん全部私が持ってる知識も技術も全てみんなに教えたい!!!!』
の反対側に立っていた菅原はその言葉を聞いてポンポンとの頭を撫でた。
「頼もしいトレーナーが来てくれたもんだ。
こっからが始まりだな。烏野は」
そう言われたが任せてください!えっへんと胸を張ったそのとき、
「山口、お前も来い!」
と張り詰めた月島の声が聞こえた。
コート外の皆が視線を移すと、一度ライトに開いた日向が急にレフト側に移動し飛んだ。
日向に合わせて影山がトスを上げるとほぼ同時に日向のスパイクが打ち込まれた。
「よ、よし!」
日向と影山が同時に拳を握った。
『また!よっしゃ!』
と、は再びコートに入り2人の拳を上からそれぞれ片手で握りしめブンブンと振った。
「やっぱり本人より喜んでる」
と菅原がコートの外で微笑んだ。