第6章 賑やかな烏たちと
「よし!練習再開だ!影山!さっきのもういっちょ!」
「いくぞ!後ろだ!」
「よっしゃ!」と、トスの姿勢で構えた日向の元にボールが落ちる寸前でボールが止まる。
なにごと?と思ったが視線を声の方へ動かすと、月島がいた。
「へえ、ほんとに外でやってる」
上から見下すような視線で、日向を見る月島は
「君らが初日から問題起こしたっていう一年?
小学生は帰宅の時間じゃないの?」
と言うが、
『月島くん。日向は小学生じゃなくて、高校生だよ。しかもさっき自分で一年生?って聞いてたじゃん。
お茶目だなあ』
とがへらりと笑った。
「皮肉なんですけど???」
と、月島の怒りの矛先がのほうに向かおうとしてることに気づいた山口が慌てて、まあまあ!と宥める。
「誰なんだお前ら!」
「入部予定の他の一年か?」
と日向の後ろから現れた影山が問う。
「お前身長は?」
「ツッキーは188センチあるんだぜ!もうすぐ190だ」
と自分のことのように自慢げに話す山口を見て、
「なんでお前が自慢すんの?山口」
と、冷たい目で山口を月島が見る。
「あんた北川第一の影山だろ?そんなエリートがなんで烏野にいんのさ。あんたもだよ。トレーナーさん」
触れられなくないことを聞かれたからか、もしくはの過去を聞き出そうとしたことにイラついたのか、はたまた両方か。
影山の表情が曇る。
「あ?」
あ、やばそう〜と思い、とりあえず私のこと話すか。とが口を開く
『えっと〜、私はね』
「、言わなくていい」
『え、でも』
「いいから。わざわざこんなやつに言う必要ない。」
うーん、でもチームメイトになるわけだし、と考えていると
「おい!土曜日は負けないからな!!!」
と小さな体を思い切り伸ばし、月島に日向が叫んだ。