第11章 対音駒、ゴミ捨て場の決戦
しかし、2セット目も再び犬岡が日向のスパイクをブロックした。
『繋心くん、あれもうまぐれじゃないね』
がコートから目を離さずにそう言った。
「ああ、日向の動きに慣れてきたんだ」
『...下でかわすことができないならもう、
上でかわすしかないかな』
の言葉を聞き、繋心はの方へと目線を移した。
「...それってつまり、
いや、でもそんなことできるのかよ」
『すぐにはできないと思うけど、かわすためなら、勝つためなら
きっと日向はやるよ』
まだコートから目を離さずにそう言うを見て、繋心はうーんと唸った。
「今が解決策を探すチャンスなのは分かるが、日向が戦意を喪失してしまうようなら、」
『えっ、あははっ
日向が戦意を喪失?バレーにおいて?
ありえないありえない』
繋心の言葉を聞き、ようやくコートから目を離し繋心の方へと目を向けたがケラケラと笑いながら首を振った。
『日向がバレーにおいて戦うのを自ら諦めるなんて、あり得ないよ』
「いや、でも」