第11章 対音駒、ゴミ捨て場の決戦
「影山、次こそバシッと決めるからトスくれ!」
「今、相手のセットポイントだ。ミスったらこのセット落とすぞ」
影山の言葉に一瞬たじろいだ日向だったが、ぐっと眉に力を入れると、
「分かってる、次は決める!」
と、意気込んだ。
音駒のサーブが烏野コートへと入る。
『ナイスレシーブ、西谷先輩!』
レシーブが上がったのを合図に、日向はブロックがない方へと走り、影山もそれに合わせてトスを上げた。
が、
ドスッ
「やっと捕まえた!」
日向の速攻は、最後の最後に犬岡に止められてしまった。
ピピーッ
1セット目は音駒のセットで終了した。
「おい いちいちへこんでらんねえぞ。次のセット取り返す!」
「絶対に止められないスパイクなんかないんだ。迷うなよ」
と影山と繋心が日向に声をかけた。
「次は決めたれ、日向!」
「ガッとな!」
『そんでもってバシッてね!!』
「おい、。お前のはわかり辛えよ」
『いや、そんなこと言ったら西谷先輩のがわかり辛いでしょ』
田中、西谷、のやりとりを見て、日向の表情に元気が戻る。
「はいっ!」