第10章 烏野、完全体へ
影山のオーラに皆黙って見つめることしかできなくなってしまう。
「羨ましくって何が悪いんだ。もともとでっかいお前になんか絶対わかんないんだよ!」
『ちょ、翔陽!別に身長がエースになるためには全てなわけじゃ、』
「にだって分かんねえよ!もともと才能があるには!」
「おい、」
にまで当たろうとする日向を見て思わず澤村が止めに入ろうとするが、用務員が体育館のドアを開けた。
「バレー部。もうそろそろ終了時刻だぞ」
「すみません。この試合が終わるまで。僕が責任を持って閉めますので」
と、武田がうまくやり過ごし、用務員は去っていく。
このやりとりで我に返った皆が練習を再開しようと動き始める。
ピーッという笛と共にゲームが再開される。
『...飛雄』
「あ?」
『次は何があっても翔陽にトス上げて』
「...へ?」
「...ああ。わかってる。
あの、次こいつにトスあげるんで、
全力でブロックしてください。」
影山がの指示を相手の町内会チームにも伝える。