第10章 烏野、完全体へ
日向のサーブが町内会コートに入り、繋がったボールが東峰の元へと上がる。
助走をつけた東峰が思い切り打つも影山の手に当たり跳ね返ってしまう。
落ちる...!とほとんどが思ったが、ギリギリのところで西谷が手を滑らせボールが上がった。
「ノ、ノヤっさああああん」
『た、田中先輩、今日泣きすぎ!!!』
「壁に跳ね返ったボールも、俺が繋いで見せるから!
...だから、だからもう一回トスを呼んでくれ...!
エース!!!!!!」
その言葉を聞いた東峰が、口を開いた。
「スガー!!!!
もう一本!!!!!!」
ドゴゴッッ!!!
高い3枚ブロックを突き抜けた東峰のボールは勢いよく烏野チームのコートへと落ちた。